2024年12月15日 アルコール依存症からの回復支援地域連携セミナー が静岡市グランシップにてハイブリッド方式で開催されました。(主催:公益社団法人全日本断酒連盟、共催:静岡産業保健総合支援センター、静岡県精神保健福祉センター、主管:公益社団法人静岡県断酒会、協賛:静岡市、浜松市、静岡県医師会、静岡県精神科病院協会、静岡県精神保健福祉協会)
アルコール依存症対策で特に重要なものは、依存症の早期発見、スクリーニングと自助グループとのつながりである、ということを実感しました。
また相談支援専門員としては、自助グループにつなげる役割があることを感じました。
プログラムの概要は以下です。
1.基調講演は、『SBIRTSの解説と普及促進について』と題して
医療法人成精会刈谷病院アディクション・センター長 菅沼直樹さんが行いました。
SBIRTSの解説をわかりやすくされました。
S:Screening スクリーニング ハイリスクな人の発見
BI:Brief Intervention 簡易介入
RT:Referral to Treatment 専門治療へ紹介
S:Self-help groups 自助グループ
いろいろな身体的な異変の背景にアルコール依存があることが多く、そのためには産業医や一般病院の医師の理解と連携が必要であることが説明されました。
AUDIT(オーディット)という自己診断法が紹介されました。
そして回復のためには自助グループの役割が不可欠であることが説明されました。
2.ワークショップ
アルコール依存が疑われる方をいかにアルコール治療につなげるか、という実演をワークショップ形式で実演していただきました。
「病気だ」という自覚がもてないアルコール依存症の治療機会へのつなげ方を実演してくれました。
最初のスクリーニングと自助グループへのつながりの大切さが演じられました。
3.家族会から アルコール依存症の夫をもつご家族の体験談
依存症は本人だけでなく、周囲の家族にいかに被害を与えるか、その苦しみを話してくださいました。「どうか家族の話をきいてください」という切実なお言葉が胸にせまりました。
4.各立場からの発言
・厚生労働省の依存症対策について
全日本断酒連盟副理事長 中部ブロック長 林 藤孝さん
・依存症治療拠点機関から服部病院の取組みについて
精神保健福祉士 鷹野恵理子さん 医師 土屋泰夫さん
・静岡県の行政の立場から
静岡県精神保健福祉センター 市川のぞみさん
5.シンポジウム
テーマ:地域連携による依存症の早期発見・早期対応、継続支援とSBIRTSの展開
コーディネーター 刈谷病院アディクション・センター長 菅沼 直樹さん
シンポジスト
・服部病院 医師 土屋 泰夫さん
・服部病院 相談室 鷹野 恵理子さん
・静岡県健康福祉部障害福祉課 杉山 健太さん
・静岡県精神保健福祉センター 市川のぞみさん
・静岡県断酒会 副理事長 一杉 茂樹さん
それぞれの立場からのコメントがされました。
自助グループへのつながりの重要性を再認識しました。
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